猫の皮膚乾燥に注意!~症例紹介とケアのポイント~
こんにちは。レラ動物病院です。今回は、最近増えている猫の皮膚トラブルの一つ「皮膚乾燥」について、実際の症例を交えながらご紹介します。猫は毛に覆われているため、皮膚の異常に気づきにくいことがあります。飼い主様が日頃から観察することが、早期発見につながります。
1. 症例紹介:10歳の雑種猫「ミーちゃん」
今回ご紹介するのは、10歳の雑種猫、ミーちゃんです。飼い主様が「最近、毛がパサパサして粉がふいているように見える」と来院されました。触ってみると、背中や首回りの皮膚が少しザラザラしており、乾燥によるフケが目立っていました。
飼い主様に詳しくお話を伺うと、冬場になってから空気が乾燥している部屋で過ごすことが多く、以前より水を飲む量が減っているとのことでした。また、普段のブラッシングは月に1回程度という状況でした。
2. 皮膚乾燥の原因とは?
猫の皮膚乾燥は、単純な乾燥だけでなく、様々な原因が関わることがあります。
- 環境要因:冬の暖房やエアコンで空気が乾燥すると、皮膚も乾燥しやすくなります。
- 水分不足:水をあまり飲まない猫は、体内の水分不足により皮膚が乾燥しやすくなります。
- 年齢や代謝の変化:高齢猫は皮脂の分泌が減少し、皮膚の潤いが保てなくなります。
- 栄養不足:脂質や必須脂肪酸の不足により、皮膚のバリア機能が低下します。
- 病気:甲状腺機能異常や腎臓病、アレルギーなどが隠れている場合もあります。
ミーちゃんの場合は、冬の乾燥した環境と水分摂取不足が主な原因と考えられました。
3. 診察と検査
皮膚乾燥が疑われる場合、まずは身体検査を行います。異常な赤みや湿疹、脱毛、かゆみがないかを確認します。必要に応じて、血液検査や皮膚の細菌・真菌検査を行い、他の病気が隠れていないか調べます。
ミーちゃんは血液検査でも特に異常はなく、皮膚表面の乾燥が主な問題でした。皮膚のバリア機能が低下しているため、保湿ケアを中心に治療を行うことになりました。
4. 治療とケアのポイント
猫の皮膚乾燥は、環境改善とスキンケアで改善することが多いです。
- 加湿
部屋の湿度を40~60%程度に保つことで、皮膚の乾燥を防ぎます。 - 水分補給
新鮮な水をいつでも飲めるようにし、ウェットフードを併用することで水分摂取量を増やします。 - 栄養バランス
オメガ3脂肪酸やビタミンEを含むフードやサプリメントで皮膚の健康をサポートします。 - ブラッシング
毛のもつれを防ぐだけでなく、皮脂を毛全体に行き渡らせる効果があります。週に2~3回を目安に行いましょう。 - 保湿シャンプー・スプレー
猫用の低刺激保湿シャンプーやスプレーで、乾燥した皮膚を優しくケアします。頻度は月に1回程度が目安です。
ミーちゃんには、まず室内の加湿と水分摂取量の増加、週2回のブラッシングを実践していただきました。さらに皮膚用保湿スプレーを使い、皮膚の乾燥を改善しました。1か月後には毛のパサつきが減り、フケもほとんど見られなくなりました。
5. まとめ
猫の皮膚乾燥は、見た目では気づきにくいことが多いですが、フケや毛のパサつき、ざらつきがサインです。早めに対策することで、かゆみや皮膚病の予防にもつながります。
- 冬場の空気乾燥や水分不足に注意
- 栄養バランスを整え、保湿ケアを習慣化
- 定期的なブラッシングで皮膚の健康をサポート
小さな変化でも見逃さず、気になる症状は早めに動物病院に相談してください。ミーちゃんのように、ちょっとした工夫で快適な皮膚状態を保つことができます。
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