犬のお腹の冷えで下痢?毛があっても安心できない理由

犬のお腹の冷えで下痢?毛があっても安心できない理由

こんにちは。レラ動物病院です。今回は、「犬がお腹を冷やして下痢をする」という症例についてご紹介します。犬は毛に覆われているため、飼い主様の中には「毛があるから寒さは大丈夫」と思われる方も多いですが、実は毛があるだけではお腹の冷えを防ぐことはできません。特に寒い季節や冷たい床に直接寝る習慣がある犬は注意が必要です。


1. 症例紹介:5歳の柴犬「ココちゃん」

今回の症例は、5歳の柴犬、ココちゃんです。飼い主様が「朝起きたら柔らかい便をしていて、元気が少しない」と来院されました。触診すると、体は温かいもののお腹の下部が少し冷たく、腸の動きもやや鈍い印象でした。

飼い主様に日常を伺うと、ココちゃんは冬場に冷たいフローリングで寝ることが多く、特に夜間は床で丸まって眠る習慣があるとのことでした。また、普段の食事は市販のドライフード中心で、水分摂取量はやや少なめでした。


2. 犬もお腹が冷えると下痢になる?

犬は毛皮に覆われていますが、お腹や内臓を守る脂肪や筋肉が十分でない場合、直接冷たい床に触れることで体内の温度が下がることがあります。特に以下のような条件で影響を受けやすくなります。

  • 冷たい床や地面に直接寝る
  • 薄毛の犬種や若齢・高齢犬
  • 体調が少し弱っている時

お腹が冷えると腸の動きが乱れ、消化機能が低下して下痢や軟便を引き起こすことがあります。これは「冷えによる腸の一時的な機能低下」と考えられ、軽度の場合は数日で回復することもあります。ただし、症状が長引く場合や血便・嘔吐が伴う場合は別の疾患も疑います。


3. 診察と注意点

ココちゃんの場合、体温は正常範囲内で、血液検査でも大きな異常はありませんでした。便検査も行い、寄生虫や感染症は認められませんでした。診察の結果、「冷たい床で寝たことによる一時的な腸の冷え」が原因と判断しました。

診察時には以下の点も確認します。

  • 体温や腸の動き
  • 脱水の有無(便の状態、口の中の湿り気)
  • 他の症状の有無(嘔吐、食欲不振、元気の低下)

症状が軽度であれば、自宅でのケアで回復が可能です。


4. 冷えによる下痢を防ぐための対策

犬のお腹の冷えによる下痢は、環境改善や生活習慣で予防できます。具体的には以下の方法が効果的です。

  1. 暖かい寝床を用意する
     マットやベッドを使用し、フローリングに直接寝ないようにします。毛布やホットカーペットを使うのもおすすめです。
  2. 冷たい床に長時間座らせない
     特に冬場は、散歩後にすぐ冷たい床に寝かせることを避けましょう。
  3. 水分補給をしっかり
     腸の働きを助けるために水分摂取は重要です。ウェットフードの併用も有効です。
  4. 食事の消化をサポート
     消化にやさしいフードを選ぶ、または少量を分けて与えることで腸への負担を減らします。
  5. 体調チェックを習慣化
     便の状態や元気の様子を毎日確認することで、早めに異常に気づくことができます。

ココちゃんには、寝床を暖かく整え、フードを少量ずつ与える工夫をしてもらいました。数日で軟便は改善し、元気も戻りました。


5. まとめ

犬は毛があっても、お腹や内臓の冷えによる下痢を起こすことがあります。特に冬場や冷たい床に寝る習慣がある場合、注意が必要です。

  • 冬は暖かい寝床を用意する
  • 水分補給や消化にやさしい食事を心がける
  • 毎日の便や元気のチェックを習慣化する

小さな環境の工夫で、犬の腸を守り、快適な毎日を過ごすことができます。下痢が長引く場合や元気がない場合は、早めに動物病院に相談してください。

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