食後によく吐く猫、なぜ?症例と原因・対策
こんにちは、レラ動物病院です。猫を飼っていると「食後に吐くことがよくある…」と悩む飼い主様は少なくありません。今回は、実際の症例を交えながら、猫が食後に吐く原因と家庭でできる対策について解説します。
1. 症例紹介:4歳のマンチカン「チャコちゃん」
今回の症例は4歳のマンチカン、チャコちゃん。飼い主様から「毎回ごはんを食べたあと、すぐに吐いてしまう」と相談がありました。吐く回数は週に2~3回で、吐しゃ物は未消化のフードが多く、水も少量混ざっていました。
チャコちゃんは元気もあり、食欲も旺盛でしたが、触診では特に異常は見られませんでした。血液検査・腹部エコーを行ったところ、胃や腸に重篤な異常は見つかりませんでした。しかし、飼い主様の生活環境や食べ方を詳しく聞くと、食事を非常に早く食べる「早食い」が原因の可能性が高いことが分かりました。
2. 食後に吐く原因は?
猫が食後に吐く原因は一つではありません。主な原因を整理すると以下の通りです。
- 早食い・丸呑み
猫は丸呑みしやすい性格の子が多く、一度に大量の食事を摂ることで胃に負担がかかり、吐きやすくなります。 - フードの切り替えや質の問題
急なフード変更や脂質が多すぎる食事は消化不良を引き起こすことがあります。 - 毛玉の排出
長毛種やグルーミングをよくする猫は、毛玉を吐くために食後に吐くことがあります。 - 消化器疾患
慢性胃炎、腸炎、膵炎、腎臓病なども食後の嘔吐の原因になることがあります。 - ストレス
食事環境の変化や騒音、他のペットの存在で吐きやすくなることもあります。
チャコちゃんの場合は「早食い」が主な原因と考えられました。
3. 家庭でできる観察ポイント
食後の嘔吐が続く場合は、飼い主が観察することが非常に重要です。チェックすべきポイントは以下です。
- 吐くタイミング
食後すぐか、時間が経ってからか - 吐しゃ物の内容
未消化のフードか、毛玉か、胆汁や血液が混ざっているか - 食べ方や量
早食いしていないか、一度に大量に食べていないか - その他の症状
元気や食欲、体重変化、下痢や血便の有無
これらの情報を記録しておくと、動物病院で診察を受ける際に診断の手助けになります。
4. 食後嘔吐を防ぐための工夫
家庭でできる予防策は意外とシンプルです。
- 食事の回数を分ける
一日1~2回の食事を3~4回に分けることで、胃の負担を減らします。 - スローフィーダーを使用する
仕切りのある器や球型の器で、早食いを防ぎながら食事を楽しめます。 - フードの質や形状を工夫する
小粒フードや消化にやさしいフードを選ぶと、胃への負担が軽減されます。 - 環境を整える
静かで落ち着ける場所で食べさせることで、ストレスによる嘔吐を減らせます。
チャコちゃんにはスローフィーダーを導入し、食事回数を増やす工夫を行ったところ、1か月で嘔吐回数はほぼゼロになりました。
5. 注意すべき症状
食後の嘔吐が単なる早食いや毛玉ではない場合もあります。以下の症状が見られたら、すぐに動物病院で診察を受けましょう。
- 血液や黒色の吐しゃ物
- 元気や食欲の低下
- 体重減少
- 下痢や便秘が続く
- 頻繁な嘔吐(1日2~3回以上)
これらは消化器疾患や内臓疾患のサインである可能性があります。
6. まとめ
猫が食後によく吐く場合は、原因を見極めることが大切です。チャコちゃんのケースから学べるポイントは以下です。
- 早食いや丸呑みが原因の場合は、スローフィーダーや食事回数の分割が有効
- 毛玉やフードの影響か、環境やストレスも原因になりうる
- 血や胆汁、体調の変化がある場合はすぐに受診
食後の吐き癖は猫の体調や生活習慣を見直す良い機会です。少しの工夫で猫の嘔吐を減らし、健康的な食事習慣をサポートしてあげましょう。
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