-🐱野良猫を拾ったら気をつけたい皮膚のトラブル

-🐱野良猫を拾ったら気をつけたい皮膚のトラブル

街中で出会った野良猫。寒い日や雨の日に小さな体で震えている姿を見ると、「助けてあげたい」と思う方も多いでしょう。
ですが、保護した猫の中には“皮膚のトラブル”を抱えているケースが少なくありません。今回は、野良猫を保護したときに注意したい皮膚疾患についてご紹介します。


🧴まずは動物病院で健康チェックを!

野良猫は外で生活していたため、寄生虫や感染症を持っている可能性があります。
見た目が元気でも、皮膚や耳、被毛の状態を詳しくチェックすることが大切です。

動物病院では、以下のような検査を行うことがあります。

  • ノミ・ダニの寄生確認
  • 皮膚の顕微鏡検査(カビやダニの有無)
  • 耳の中のチェック(耳ダニや外耳炎)
  • 真菌培養検査(皮膚糸状菌症の確認)

健康診断の際にワクチンやウイルス検査(猫エイズ・白血病)も一緒に行うと安心です。


🐾よくある皮膚のトラブル

① ノミ・ダニによる皮膚炎

外で暮らす猫には、ほとんどの確率でノミやダニがついています。
ノミの唾液に対してアレルギー反応を起こし、背中や首の後ろを強くかく、毛が抜ける、かさぶたができるなどの症状が見られます。
また、ノミは人の衣類やカーペットにも移動するため、早めの駆虫処置が必要です。


② カビ(皮膚糸状菌症)による脱毛

丸く毛が抜け、うっすら赤くなるような皮膚病変が見られる場合は、**皮膚糸状菌症(カビ感染)**の可能性があります。
感染力が強く、人にもうつる「人獣共通感染症」です。
特に子猫や免疫が落ちている猫に多く、治療には抗真菌薬や専用のシャンプーを使います。完治まで時間がかかることもありますので、根気よく治療しましょう。


③ 耳ダニ(ミミヒゼンダニ)

頭をよく振る、耳をかゆがる、黒い耳垢がたまっている場合は耳ダニ感染が疑われます。
放置すると強いかゆみや外耳炎を引き起こします。点耳薬や駆虫薬で治療可能です。
多頭飼いの場合、ほかの猫にも感染しやすいため、全頭治療が必要なこともあります。


④ ストレスや栄養不良による皮膚トラブル

急に環境が変わると、猫は強いストレスを感じます。
毛づくろいをしすぎて毛が薄くなる、皮膚のバリア機能が落ちてフケが出るなどの症状が出ることも。
また、栄養バランスが偏った食事を続けていた場合、皮膚や被毛がパサついて見えることがあります。
高品質なキャットフードと安心できる環境づくりが回復への第一歩です。


🧼自宅でのケアのポイント

  • 保護した直後は、ほかのペットと隔離して様子を見ましょう。
  • ノミ・ダニ予防薬を使うときは、動物病院で体重や体調に合った製品を選ぶのが安全です。
  • シャンプーは症状が落ち着いてから。無理に洗うと悪化することがあります。
  • 清潔な寝床と適度な湿度(40〜60%)を保つことが大切です。

💗まとめ:皮膚の健康は愛情と観察から

野良猫を拾って家族に迎えることは、とても素敵なことです。
ただし、最初の段階で皮膚疾患をきちんと治しておくことで、猫自身も快適に過ごせ、ほかのペットや家族への感染も防げます。

保護した猫の皮膚に「かゆみ」「脱毛」「かさぶた」「赤み」が見られたら、迷わず動物病院へ。
早期発見・早期治療で、すこやかな新しい生活をスタートさせてあげましょう🐾✨*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
レラ動物病院
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北海道札幌市北区新琴似7条9丁目5−8
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セカンドオピニオンの方は事前に連絡ください。
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