歯周病菌にはどんな種類があるの?
歯周病の原因になる「歯周病菌」と一口に言っても、実はたくさんの種類があります。
人間も犬も猫も、口の中には常にいろいろな細菌が住んでいて、バランスをとりながら存在しています。
ただし、このバランスが崩れると、一部の悪い菌が増え、歯周病を引き起こしてしまうのです。
歯周病菌は何種類くらい?
細かく分類すると、人間の口の中には500~700種類もの細菌が存在すると言われています。
その中でも、特に歯周病と関係が深い菌は数十種類。
代表的なものを覚えておくとよいでしょう!
犬や猫の場合も、細菌の種類は多少違いますが、やはり数百種類の口腔内細菌が存在していて、歯周病を悪化させる菌がいくつか特定されています。
歯周病の「悪玉菌」代表
人間において、歯周病と特に関係が深いとされている菌は以下のとおりです。
● ポルフィロモナス・ジンジバリス(Porphyromonas gingivalis)
→ 歯周病菌の代表格。強い毒素を出して歯ぐきを破壊します。
● プレボテラ・インターメディア(Prevotella intermedia)
→ 歯ぐきの炎症や膿を引き起こします。
● タンネレラ・フォーサイセンシス(Tannerella forsythia)
→ 深い歯周ポケットを作り、重度の歯周病に関与します。
● トレポネーマ・デンティコーラ(Treponema denticola)
→ 運動性が高く、組織に侵入しやすい特徴があります。
これらの菌は「レッドコンプレックス」と呼ばれ、特に重度の歯周病との関わりが深いグループです。
犬や猫の歯周病菌
犬や猫にも、歯周病を引き起こす菌はたくさん存在していますが、
特に知られているのが、
- Porphyromonas gulae(ポルフィロモナス・グレー)
- Porphyromonas salivosa(ポルフィロモナス・サリボーサ)
といったポルフィロモナス属の細菌たちです。
これらは、犬猫特有の歯周病悪化に大きく関わっていることがわかってきています。
人間の歯周病菌と似た種類もいますが、細かな特徴は動物ごとに違います。
歯周病菌は悪化するとどうなる?
これらの悪玉菌が増えすぎると…
- 歯ぐきが赤く腫れる(歯肉炎)
- 歯周ポケットが深くなる
- 歯を支える骨(歯槽骨)が溶ける
- 最終的に歯が抜け落ちる
さらに、口の中だけでなく、心臓や腎臓など全身の病気を引き起こすこともあります。
だからこそ、歯周病菌を増やさないために、日々のケアがとても大切なんです。
まとめ:細菌のバランスがカギ!
口の中にはたくさんの細菌がいるのが普通です。
でも、悪玉菌が増えすぎると、健康な歯ぐきや歯をどんどん壊してしまいます。
- 毎日の歯みがき
- 定期的な歯科検診
- 早めのケアスタート
これらを習慣にして、大切なペットの口の中を守っていきましょう🐶🐱🦷✨
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