若くても油断できない?ペットと歯周病菌のお話

若くても油断できない?ペットと歯周病菌のお話

「歯周病」と聞くと、シニア期に入ったペットの問題だと思われがちです。
しかし実は、若い犬や猫でも歯周病菌はすでに口の中に存在していることがほとんどです。
今回は、「なぜ若い子でも歯周病に注意が必要なのか」「早いうちからできる予防法」について詳しくご紹介します!


歯周病菌はどこからやってくる?

生まれたばかりの赤ちゃん犬や猫は、基本的に無菌状態です。
しかし、成長する過程で母親や兄弟、飼い主さんとの接触を通じ、口の中にさまざまな細菌が入り込んでいきます。
これらの細菌の中に、歯周病の原因となる歯周病菌も含まれています。

特に、歯が生えそろう生後2~3か月頃には、細菌が定着しやすくなります。
つまり、まだ子犬や子猫の段階であっても、すでに口の中には歯周病リスクが存在しているのです。


若いペットも歯周病になる?

答えはイエスです。
「若いから大丈夫」というわけではありません。

特に注意が必要なのは以下のような子たちです。

  • 乳歯遺残(乳歯が抜けずに残っている)
  • 歯並びが悪い
  • 口の中が湿って汚れやすい(よだれが多い)
  • 食べカスが歯の間にたまりやすい
  • 免疫力が弱い子

乳歯がうまく抜けずに大人の歯と並んで生えていると、そこに汚れが溜まり、細菌が繁殖しやすくなります。
また、歯並びが悪い場合も、ブラッシングしにくい隙間にプラーク(歯垢)が溜まりやすく、早期の歯周病につながってしまうのです。


歯周病菌が引き起こす症状

歯周病菌が増殖すると、以下のような症状が現れます。

  • 口臭が強くなる
  • 歯茎が赤く腫れる
  • 歯茎から出血する
  • 歯がぐらつく
  • 顔が腫れる
  • 食欲が落ちる

進行すると、歯を支える骨(歯槽骨)が溶け、歯が抜け落ちてしまうこともあります。
さらに、口の中で増えた細菌が血液に乗って全身にまわると、心臓や腎臓、肝臓などにも悪影響を及ぼす危険性があるのです。


若い時期からできる歯周病予防

① 歯みがきの習慣をつけよう

一番大事なのは毎日の歯みがきです!
若いうちから歯みがきに慣れておくと、成長しても嫌がりにくくなります。
最初は口を触る練習から始め、少しずつ歯ブラシに慣らしていきましょう。

② デンタルケア製品の活用

歯みがきが難しい子には、デンタルガムやデンタルおやつ、歯周病予防に配慮したドライフードなども有効です。
ただし、これらはあくまで「補助」であり、基本は歯ブラシでのケアが最も効果的です。

③ 定期的な口腔チェック

若いうちから、動物病院での口腔内チェックを習慣づけましょう。
獣医師によるプロの目で口の状態を見てもらい、必要があれば早めに対策を取ることができます。


まとめ:若さに油断せず、今からケアを!

歯周病菌は、年齢に関係なく存在するということをぜひ覚えておいてください。
若いからこそ、今から正しいケアを習慣づけることが、将来の健康を大きく左右します。

ペットたちは、自分で「歯が痛い」と訴えることができません。
私たち飼い主が、少しの変化にも気づいてあげることが大切です。

「うちの子、歯みがきできるかな?」
「今から始めるにはどうしたらいい?」

そんな疑問があれば、ぜひ当院にご相談ください!
あなたとペットの笑顔のために、全力でサポートいたします🐶🐱✨

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