歯石を取ってもらったのに、なぜ歯磨きが必要なの?
ワンちゃんやネコちゃんの歯にたまったガンコな歯石。
動物病院で全身麻酔のもと「スケーリング処置(歯石除去)」を受けて、
「ピカピカになった!これで一安心♪」…と思っていませんか?
実は、歯石除去後こそ“歯磨き”が重要なんです。
今回はその理由を、わかりやすくお伝えします!
歯石除去は“ゴール”ではなく“スタート”
スケーリング処置で、歯についた硬くなった歯石や汚れをしっかり取ることは、非常に大切な第一歩です。
でも、これはあくまで「リセット」しただけの状態。
人間の歯と同じように、汚れは毎日少しずつたまります。
数日~1週間放置するだけで、再び歯垢(プラーク)が歯に付着し始め、
そのままにしておくとまた歯石になってしまうのです。
なぜ歯石がつきやすくなるの?
歯石を取った直後は、歯が“むき出し”の状態
スケーリング後の歯の表面は、一時的にざらざらしていることがあります。
このざらつきに、歯垢(細菌や食べカスのかたまり)がくっつきやすいため、再び歯石がつきやすい状態になっているのです。
そのため、スケーリング後の数週間は特に注意が必要!
しっかりケアしなければ、またすぐに歯石がついてしまいます。
歯磨きの目的は「歯石予防」だけじゃない!
歯磨きの効果は、歯石を防ぐだけではありません。
✅ 歯周病(ししゅうびょう)の予防
歯垢に含まれる細菌が、歯ぐきの炎症や歯周病の原因になります。
歯周病が進むと、歯がグラグラしたり、あごの骨が溶けたりすることも!
✅ 口臭の予防
お口のニオイの原因の多くは、歯垢に含まれる細菌の活動によるガスです。
歯磨きをすれば、口臭も軽減できます。
✅ 体全体の健康を守る
最近では、歯周病菌が体内に入って心臓や腎臓などにも影響を及ぼすことがあるとわかってきています。
お口のケアは、全身の健康を守ることにもつながっているんです。
歯磨きはいつから始めるのがいい?
スケーリング後、**歯ぐきが落ち着くまで(1~2週間程度)**は様子を見ながら始めます。
- 歯ぐきが赤くないか
- 出血や痛がる様子がないか
を確認しながら、無理のない範囲でスタートしましょう。
歯磨きが難しいときはどうする?
もちろん、すべてのワンちゃん・ネコちゃんがいきなり歯磨きを受け入れてくれるわけではありません。
でも、諦めなくて大丈夫。以下のような方法もあります。
🦷 歯磨きシートやガーゼを使う
いきなり歯ブラシではなく、指に巻いたシートで優しく拭くだけでも効果あり!
🦷 デンタルガムや噛むおもちゃ
よく噛むことで、物理的に歯垢が落ちやすくなります。※選ぶものは獣医師にご相談を!
🦷 デンタルフードやサプリ
食べるだけでケアができるフードや、口腔内の細菌バランスを整えるサプリも◎
少しずつ、できることから取り入れていきましょう!
動物病院での“定期ケア”も大切!
スケーリング後も、**定期的な歯科チェック(半年~1年に1回)**をおすすめします。
動物病院では、以下のようなことができます。
- 歯石の再付着チェック
- 歯ぐきの状態確認
- 歯磨き指導
- 必要に応じた歯科処置の提案
「自分ではなかなか見れない奥歯」「ちょっと気になるニオイ」なども、お気軽にご相談ください。
まとめ:歯石を取ったあとが大切な“予防スタートライン”!
✅ スケーリング処置は「リセット」であって「ゴール」ではない
✅ 歯垢は毎日たまる → 歯磨きでの予防が必須!
✅ 歯周病や口臭の予防、全身の健康維持にもつながる
✅ 歯磨きが難しければ、できる方法からチャレンジ!
✅ 定期的な病院チェックで、安心を続けましょう
「キレイな歯を長持ちさせたい!」
「口臭が気になるけどどうしていいかわからない…」
そんな時は、ぜひ当院スタッフにお声がけくださいね🐾
歯磨きのコツやおすすめのケアグッズもご案内しています!
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