リンパ腫の犬・猫が少しでも楽に過ごせるためにできること

リンパ腫の犬・猫が少しでも楽に過ごせるためにできること

リンパ腫を診断された愛犬・愛猫が、少しでも快適に過ごせるようにしたい——
そう思う飼い主さんは多いのではないでしょうか?

リンパ腫は進行が早く、治療をしても完治が難しい病気ですが、「少しでも楽に過ごせるようにサポートすること」は可能です。
本記事では、リンパ腫の犬・猫が快適に暮らすためにできる工夫
についてご紹介します。


1. 【体の負担を減らす環境を整える】

リンパ腫の症状や治療の副作用で、動物たちは疲れやすくなります。
そのため、できるだけ体に負担をかけない環境作りが大切です。

◆ ① ゆっくり休める場所を作る

静かで落ち着いた場所を確保する(家の中でも安心できるスペース)
クッション性のあるベッドを用意する(床ずれ予防にもなる)
適度な温度管理(夏は涼しく、冬は暖かく)

◆ ② 移動の負担を減らす

食器の位置を調整(首や関節への負担を減らすため少し高めにする)
トイレを行きやすい場所に置く(高齢の子は特に移動が負担になる)
滑りやすい床にはマットを敷く(足腰の負担軽減)


2. 【食事でサポートする】

リンパ腫の治療を受けると、食欲が低下したり、消化機能が落ちたりすることがあります。
そんなときは、**食事を工夫して「少しでも食べやすく、美味しく」**してあげましょう。

◆ ① 高カロリー・高たんぱくの食事を意識

消化が良く、栄養価の高い食事(茹でた鶏肉や低脂肪のウェットフードなど)
嗜好性の高いフード(味や香りの強いもの、温めると香りが立つので食欲が増す)
少量でもカロリーが摂れるもの(栄養補助食品やサプリメントを活用)

◆ ② 水分補給をしっかりと

脱水を防ぐため、常に新鮮な水を用意
ウェットフードやスープ状の食事を取り入れる(ドライフードをふやかすのもOK)
口から飲めない場合は皮下点滴を検討(獣医師に相談)


3. 【痛みや不快感を減らす】

リンパ腫が進行すると、痛みや体のだるさが出てくることがあります。
愛犬・愛猫が少しでも楽に過ごせるよう、適切なケアを行いましょう。

◆ ① 痛みのコントロール

鎮痛剤の使用(獣医師と相談しながら適切に)
リラックスできる環境作り(音や光の刺激を減らす)

◆ ② 副作用のケア

吐き気がある場合 → 抗吐剤や食事の工夫
下痢が続く場合 → 消化に優しい食事・整腸剤の使用
貧血や元気がない場合 → サプリメントや適切な栄養補給


4. 【スキンシップと心のケア】

飼い主さんとの時間は、リンパ腫の犬・猫にとって何よりの安心材料になります。
穏やかに過ごせるよう、無理のない範囲でスキンシップをとってあげましょう。

◆ ① 穏やかな時間を過ごす

撫でる・話しかける(痛みがある場合は優しく触れるだけでもOK)
好きな場所でのんびり過ごさせる(散歩が好きなら短時間だけでも外に出る)

◆ ② ストレスを減らす

騒がしい環境を避ける(子どもや他のペットが騒がしい場合は静かな場所に移動)
いつもと変わらない生活リズムを心がける(大きな環境の変化はストレスに)


5. 【定期的な通院と治療の選択】

リンパ腫の進行具合に合わせて、治療方針を柔軟に考えていくことも大切です。
「無理な延命ではなく、快適に過ごすための選択肢」を獣医師と相談しながら決めていきましょう。

◆ ① 治療の継続 or 緩和ケアの選択

抗がん剤治療を続けるか、緩和ケアに切り替えるか
治療のメリット・デメリットを考えて判断する

◆ ② 症状の変化を早めに察知

食欲や元気の有無を日々チェック
痛みや苦しさが強くなっていないか観察する
異変を感じたら早めに獣医師に相談


6. 【まとめ】

🔹 リンパ腫の犬・猫には、負担の少ない環境作りが大切!
🔹 食欲低下があれば、消化が良く高カロリーな食事を!
🔹 痛みや不快感を和らげるためのサポートを!
🔹 スキンシップで安心感を与え、ストレスを減らす!
🔹 治療の方針は、無理せず愛犬・愛猫にとって最適な方法を選ぶ!

大切な家族である愛犬・愛猫が、少しでも快適に過ごせるように——
「何がベストか」を考えながら、その子に合ったケアをしてあげましょう。

困ったときは、獣医師に相談しながら「できること」を少しずつ取り入れることが大切です。
愛するペットのために、穏やかで幸せな時間を過ごせるようサポートしてあげてくださいね。

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レラ動物病院
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