家で耳掃除していいの?〜猫の耳ケアの正しい考え方〜
「猫の耳が汚れている気がする」「かゆそうだけど、家で掃除しても大丈夫?」
動物病院では、猫の飼い主様からこのようなご質問をよくいただきます。
結論から言うと、猫の耳掃除は“基本的には不要”、むしろ注意が必要です。
今回は、猫の耳の特徴と、ご家庭での耳掃除について解説します。
猫の耳はとてもデリケート
猫の耳の中(外耳道)はL字型に曲がっており、奥が見えにくく傷つきやすい構造をしています。
また、猫は本来とても清潔好きな動物で、正常であれば耳垢は自然に排出されます。
そのため、健康な猫では定期的な耳掃除は必要ありません。
家で耳掃除をしてはいけない理由
良かれと思って行った耳掃除が、トラブルの原因になることもあります。
① 耳の中を傷つけてしまう
綿棒やティッシュを使うと、外耳道の皮膚を傷つけてしまい、外耳炎を引き起こすことがあります。
② 耳垢を奥に押し込んでしまう
耳垢を取ろうとして、逆に奥へ押し込んでしまうケースは非常に多いです。
これにより炎症が悪化することもあります。
③ 病気の発見が遅れる
実は、耳が汚れて見える背景に、
・外耳炎
・耳ダニ
・アレルギー
などの病気が隠れていることがあります。
自己処置で一時的にきれいにすると、受診が遅れてしまうことがあります。
こんな症状があったら要注意
以下のような様子が見られたら、耳掃除ではなく受診をおすすめします。
- 耳を頻繁にかく
- 頭をよく振る
- 耳から強いにおいがする
- 黒っぽい、またはベタベタした耳垢が増えた
- 耳を触られるのを嫌がる
特に猫は、我慢強く症状を隠す動物です。軽そうに見えても注意が必要です。
どうしても家でできるケアは?
基本的に、ご家庭でできるのは**「見るだけ」「触りすぎない」こと**です。
- 耳の入口を軽くめくって赤みや汚れをチェック
- 明らかに汚れがついている場合のみ、耳の外側を湿らせたガーゼで優しく拭く
- 綿棒は使用しない
耳の中に液体を入れる、ゴシゴシ拭くといったケアは避けましょう。
病院での耳掃除は何が違うの?
動物病院では、
- 耳の中を確認
- 顕微鏡検査で原因を特定
- 必要に応じた洗浄・点耳治療
を行います。
原因が細菌なのか、真菌なのか、耳ダニなのかによって、治療法は全く異なります。
まとめ
猫の耳掃除は、「やりすぎないこと」が何より大切です。
普段は観察を中心にし、異変を感じたら無理に触らず、早めに動物病院へご相談ください。
「家で掃除していいのかな?」と迷った時点で、すでに受診のタイミングかもしれません。
猫ちゃんの快適な毎日のために、正しい耳ケアを心がけましょう。
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レラ動物病院
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