ペットの薬、どうやって飲ませる?~症例で学ぶ安心ケア~
こんにちは、レラ動物病院です。今日は、飼い主さんから最も相談されるテーマの一つ「薬の飲ませ方」について、実際の症例を交えながらご紹介します。
病気の治療では、薬を正しく与えることが治療の成功につながります。しかし、猫や犬は薬を嫌がることが多く、毎回の投薬がストレスになってしまうことも。飼い主さんが安心して、ペットも無理なく薬を飲める方法を知っておくことが大切です。
1. 症例紹介:8歳の猫「チャチャちゃん」
今回の症例は、8歳の猫、チャチャちゃんです。慢性腎臓病の治療で、毎日2種類の錠剤を服用する必要がありました。
飼い主さんは「毎回口を閉じて逃げるし、薬を隠しても見破られてしまう」とお困りでした。診察時に口の中を確認すると、過去の無理な投薬で少し口の粘膜が赤くなっていました。このまま無理に薬を飲ませると、ストレスや口腔トラブルが悪化する可能性があります。
2. 薬の飲ませ方の基本
ペットに薬を与える際の基本は「安全・確実・ストレス軽減」です。
代表的な方法は以下の通りです。
(1) 直接口に入れる方法
- 錠剤やカプセルは、頭を軽く支え、口を開けて奥に投与します。
- 注意点:奥に入れすぎると咽頭刺激で吐き出すことがあるので、軽く口の中央に置く感覚で十分です。
(2) 食べ物に混ぜる方法
- ウェットフードやおやつに混ぜると飲みやすくなります。
- 注意点:薬が食べ物と完全に混ざらない場合は、効果が減少することがあります。
- チャチャちゃんの場合は、薬を細かく砕き、少量のウェットフードに混ぜて与えました。初回は警戒して残しましたが、徐々に慣れて完食できるようになりました。
(3) 専用補助アイテムを使う
- ピルポケット:市販されているおやつ型のカプセルで、薬を包んで与えられます。
- シリンジで液体薬を投与:水やペット用フードに溶かして与える方法もあります。
3. 投薬時のポイント
薬を無理に押し込むと、ペットのストレスが増え、今後の投薬が難しくなります。ポイントは以下の通りです。
- 落ち着いた環境で行う
飼い主さんもペットも緊張しないよう、静かな場所で短時間で投薬します。 - 成功体験を作る
うまく薬を飲めたら、必ず褒めるかおやつを与えてポジティブな経験にします。 - 錠剤を小さくする・液体に変更
獣医師に相談すると、薬を砕く、粉にする、液体に変更できる場合があります。 - 手を傷つけない工夫
猫や犬は嫌がると爪や歯で反応することがあります。タオルで軽く包む、手袋を使うなど安全対策も大切です。
4. 注意が必要なケース
- 吐きやすい子:薬を与えた直後に吐く場合は、フードや投与方法を工夫する必要があります。
- 複数の薬を飲む場合:薬の組み合わせによっては、同時に与えると効果が落ちることがあります。必ず獣医師に確認してください。
- 口腔トラブルのある子:痛みや炎症がある場合、口に直接入れる投薬は避け、フードに混ぜるなど工夫します。
チャチャちゃんも初めは口に入れる方法は拒否しましたが、砕いた薬をウェットフードに混ぜる方法で、無理なく続けられるようになりました。飼い主さんも「毎日の投薬がこんなに楽になるとは」と喜ばれていました。
5. まとめ
ペットへの薬の投与は、正確に与えることが病気の治療成功の鍵です。しかし、無理やストレスは逆効果になります。
- 投薬は「安全・確実・ストレス軽減」が基本
- フードに混ぜる、ピルポケットや液体化など工夫する
- 投薬後は褒めて成功体験を作る
- 不安や難しい場合は獣医師に相談
ペットの性格や年齢、病状に合わせて方法を工夫することで、毎日の投薬をスムーズに行えます。小さな工夫が、ペットの健康と飼い主さんの安心につながります。
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