猫の膀胱炎に注意!~症例紹介と予防・ケアのポイント~
こんにちは、〇〇動物病院です。今回は猫の膀胱炎について、実際の症例を交えてご紹介します。猫の膀胱炎は比較的よく見られる病気ですが、症状が軽くても放置すると悪化し、命に関わることもあります。飼い主様が日頃から観察することが大切です。
1. 症例紹介:6歳のスコティッシュフォールド「ココちゃん」
今回ご紹介するのは、6歳のスコティッシュフォールド、ココちゃんです。飼い主様が「最近トイレに何度も行くのに、あまり尿が出ていないように見える」と来院されました。
診察時、ココちゃんはトイレのたびに痛がる仕草を見せ、少量の尿に血が混じっていることが確認できました。触診では膀胱が硬くなっており、明らかな炎症の兆候がありました。
2. 猫の膀胱炎とは?
猫の膀胱炎は、膀胱内の炎症によって排尿に異常が出る病気です。原因はさまざまで、主に以下のようなものがあります。
- 特発性膀胱炎(FIC)
猫に最も多く見られる原因で、ストレスや環境の変化が引き金になることがあります。 - 尿路結石
尿中のミネラルが結晶化して膀胱や尿道に石を作り、炎症や尿閉を引き起こすことがあります。 - 細菌感染
猫では比較的少ないですが、免疫力低下や高齢猫では細菌性膀胱炎も見られます。 - 腫瘍や先天性異常
まれに膀胱腫瘍や尿路の異常が原因となることがあります。
ココちゃんの場合、検査の結果、特発性膀胱炎の疑いが高く、ストレスや環境要因が関与していると考えられました。
3. 診察と検査
猫の膀胱炎を疑う場合は、まず尿検査を行います。尿の量や色、血尿の有無、細菌の有無などを確認します。必要に応じて血液検査や超音波検査を行い、結石や腫瘍の有無を調べます。
ココちゃんは尿検査で血尿と軽度の炎症反応が確認されましたが、細菌感染はなく、超音波でも結石は見つかりませんでした。そのため、ストレスや環境要因による特発性膀胱炎と診断しました。
4. 治療とケアのポイント
猫の膀胱炎は、原因によって治療法が異なります。特発性膀胱炎の場合は、症状の軽減と再発予防を中心に行います。
- 水分摂取の促進
尿を薄くすることで膀胱への刺激を減らします。ウェットフードや水飲み場の工夫で水分量を増やします。 - 環境ストレスの軽減
隠れ場所の確保、トイレの清潔保持、遊びや運動でストレスを減らす工夫が重要です。 - 薬物療法
痛みや炎症が強い場合には、抗炎症薬や鎮痛薬を使用します。細菌感染がある場合は抗生物質を併用します。 - 食事管理
特発性膀胱炎の再発を防ぐため、尿のpHを調整する療法食を使用することがあります。
ココちゃんには、まずウェットフード中心の食事と水分摂取の工夫、トイレの数を増やすことで環境を改善しました。また、短期間の鎮痛薬で排尿時の痛みを和らげました。1週間後には排尿の回数が安定し、血尿も消失しました。
5. 予防のために日常でできること
猫の膀胱炎は再発しやすいため、日常生活での工夫が大切です。
- トイレを清潔に保ち、猫が安心して使える環境を整える
- ストレス要因を減らす(多頭飼育の場合は個別のスペース確保)
- 水分摂取を意識して増やす(複数の水飲み場や流水器の設置)
- 定期的な健康チェックと尿検査で早期発見
これらの工夫で、膀胱炎の症状を予防し、再発リスクを減らすことができます。
6. まとめ
猫の膀胱炎は、排尿回数の変化や血尿などの症状で気づくことができます。早めに気づき、獣医師に相談することで重症化を防ぐことが可能です。
- 排尿時の異常や血尿に注意
- 水分摂取量とトイレ環境を改善
- ストレス管理で特発性膀胱炎を予防
ココちゃんのように、日常のケアと環境改善で症状が改善するケースは多くあります。猫の小さな変化を見逃さず、健康維持に努めましょう。
-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
レラ動物病院
〒001-0907
北海道札幌市北区新琴似7条9丁目5−8
011-769-2500
セカンドオピニオンの方は事前に連絡ください。
-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-

