人間のインフルエンザは犬に移る?~症例と注意点~
こんにちは、レラ動物病院です。冬になると、飼い主様自身がインフルエンザにかかることも増えてきます。「人間のインフルエンザって犬にも移るの?」と気になる方も多いのではないでしょうか。今回は、実際の症例や最新の知見をもとに解説します。
1. 症例紹介:5歳の柴犬「コタロウ君」
今回ご紹介するのは、5歳の柴犬コタロウ君。飼い主様がインフルエンザにかかった直後、「コタロウが咳をして元気がない」と来院されました。触診では発熱は見られず、呼吸音も軽度の異常のみでしたが、念のため血液検査とレントゲン検査を実施しました。
検査結果では重篤な感染症は確認されず、獣医師による診断は「軽度の呼吸器症状」。飼い主様の不安は「自分のインフルエンザが犬にうつったのでは?」という点でした。
2. 人間のインフルエンザウイルスと犬の関係
結論から言うと、通常の季節性インフルエンザ(A型・B型)が犬に感染することはほとんどありません。人間のインフルエンザウイルスは犬の細胞に適合しにくく、感染経路も限られています。
ただし、犬には犬インフルエンザウイルス(CIV:Canine Influenza Virus)が存在します。これは犬同士で感染するウイルスで、咳やくしゃみ、発熱、鼻水などの症状を引き起こします。稀に、人間のインフルエンザウイルスが犬に感染する報告もありますが、極めてまれです。
3. 犬に見られるインフルエンザの症状
犬インフルエンザの場合、症状は人間と似ていますが軽度~中等度がほとんどです。
- 咳やくしゃみ
- 鼻水や鼻づまり
- 軽度の発熱
- 食欲低下や元気消失
重症化することは少ないですが、基礎疾患のある犬や高齢犬では注意が必要です。
4. 飼い主が気をつけること
飼い主様が人間のインフルエンザにかかったときも、犬への感染は基本的に心配ありませんが、以下の点は注意してください。
- 接触時の衛生管理
手洗いやマスクをして、くしゃみや咳の飛沫を防ぎましょう。 - 犬の健康観察
普段と違う咳や元気のなさ、食欲不振があれば早めに動物病院で相談。 - 犬の免疫サポート
栄養バランスの良い食事や、適度な運動で免疫力を保ちましょう。 - 犬同士の接触管理
犬インフルエンザは犬同士で感染します。散歩やドッグランで感染リスクがある場合は注意。
5. 診察でわかること
コタロウ君の場合、血液検査やレントゲンで特に異常はなく、軽い呼吸器症状は乾燥した冬の空気や季節性の軽い風邪によるものでした。飼い主様には「人間のインフルエンザが直接うつった可能性は極めて低い」と説明しました。
犬インフルエンザの流行状況や症状の特徴を知っておくことで、不安を減らすことができます。症状が続く場合や悪化する場合は、早めの受診が大切です。
6. まとめ
- 人間の季節性インフルエンザは、犬に感染することはほとんどない
- 犬には犬インフルエンザがあり、犬同士で感染する
- 飼い主が感染しても、手洗いやマスクで飛沫を防げばリスクは低い
- 犬の健康観察を怠らず、異常があれば早めに動物病院へ
飼い主様が安心して愛犬と過ごせるように、正しい知識と日常のケアが大切です。冬の感染症シーズンも、愛犬の健康を守りながら快適に過ごしましょう。
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