膝が悪い犬、冬の散歩は控えたほうがいい?症例から考えるケア

膝が悪い犬、冬の散歩は控えたほうがいい?症例から考えるケア

こんにちは、レラ動物病院です。冬になると、「膝(膝蓋骨脱臼や関節炎)が悪い愛犬は散歩を控えた方がいいのか」と心配される飼い主様が増えます。寒い季節は関節が硬くなりやすく、犬にとっても歩きにくい時期です。今回は実際の症例を交えながら、冬の散歩の注意点やケア方法をご紹介します。


1. 症例紹介:7歳のトイ・プードル「モモちゃん」

今回の症例は7歳のトイ・プードル、モモちゃん。飼い主様は「膝蓋骨脱臼があるため、冬の散歩は控えたほうがいいか迷っている」と相談に来られました。モモちゃんは元気で食欲もありますが、歩くときに左後肢を少し浮かせることがありました。

診察では、軽度の膝蓋骨脱臼と膝関節周囲の筋肉のこわばりが見られました。冬場は関節や筋肉が冷えて硬くなるため、脱臼や関節痛が悪化するリスクがあると判断しました。


2. 冬の関節トラブルの原因

犬の関節トラブルは冬に悪化しやすい傾向があります。主な原因は以下の通りです。

  • 寒さによる関節の硬さ
     筋肉や関節は低温で動きが鈍くなり、関節を支える筋肉がこわばることで膝に負担がかかります。
  • 運動不足による筋力低下
     寒くて散歩を控えると筋力が落ち、膝関節を支える力が弱まります。
  • 滑りやすい路面
     凍結した道路や雪道では滑って関節をひねるリスクがあります。

モモちゃんの場合は、寒さで膝周囲の筋肉が硬くなり、脱臼しやすい状態になっていました。


3. 冬の散歩は控えるべき?

結論から言うと、「完全に散歩をやめる」必要はありません。しかし、注意しながら行うことが重要です。

  • 短めの散歩
     寒い日や路面が凍っている日は短時間の散歩にして関節への負担を減らします。
  • 暖かい時間帯に散歩
     日中の暖かい時間帯を選ぶと筋肉が温まりやすく、関節への負担が軽減されます。
  • 滑りにくい路面を選ぶ
     雪や氷のない道を選び、滑って膝をひねらないよう注意します。
  • 装具やサポーターの使用
     必要に応じて膝用サポーターを装着することで、膝の安定性をサポートできます。

モモちゃんには、短時間で安全な路面を歩く散歩を提案し、筋力維持と関節の柔軟性の両方を意識してもらいました。


4. 室内でできる運動

冬は散歩の時間を減らす場合でも、室内での運動で筋力維持が可能です。

  • 軽いストレッチ
     前肢・後肢の筋肉をやさしく伸ばすストレッチ
  • 低負荷の歩行運動
     フローリングで滑らないようマットを敷き、室内を歩かせる
  • おもちゃを使った運動
     ボールやおやつを使った軽い運動で膝に過負荷をかけずに動かす

室内運動は膝関節への負担を最小限にしながら、筋肉や関節を柔らかく保つのに有効です。


5. サプリメントや温めケア

膝関節の健康を維持するためには、運動と同時に次のケアも効果的です。

  • 関節用サプリメント
     グルコサミンやコンドロイチン、オメガ3脂肪酸などを含むサプリで関節の潤滑をサポート
  • 温めケア
     散歩前や室内運動前に軽く膝周囲を温めることで筋肉のこわばりを減らす
  • マッサージ
     膝周囲の筋肉をやさしくほぐすことで血流改善と関節の柔軟性向上

モモちゃんは散歩前に軽くマッサージと温めを行い、関節の負担を減らす方法を実践しています。


6. まとめ

膝が悪い犬でも、冬の散歩を完全にやめる必要はありません。ただし、路面や時間帯、距離、体温管理に注意することが重要です。

  • 寒い日は短時間・暖かい時間帯に散歩
  • 滑りにくい路面やサポーターを活用
  • 室内運動や軽いマッサージで筋力維持
  • 関節サプリや温めケアで負担を軽減

モモちゃんのように、安全に工夫すれば冬でも膝関節を守りながら散歩を楽しむことができます。膝の状態や痛みが気になる場合は、レラ動物病院で早めに相談してください。

-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
レラ動物病院
〒001-0907
北海道札幌市北区新琴似7条9丁目5−8
011-769-2500
セカンドオピニオンの方は事前に連絡ください。
-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-