去勢・避妊手術はいつがいい?乳歯の見分け方もチェック!
犬を家族に迎えた飼い主さんにとって、避妊・去勢手術のタイミングや乳歯の抜け替わりは、必ず一度は向き合う大切なテーマです。「いつ手術すればいいの?」「乳歯って自然に抜けるの?」といった疑問に、動物病院の視点からお答えします。
去勢・避妊手術の目的とは?
去勢・避妊手術には、妊娠を防ぐ以外にも、健康面・行動面で多くのメリットがあります。
⬛ 主なメリット
- 望まない繁殖の防止
- 病気の予防(乳腺腫瘍、子宮蓄膿症、精巣腫瘍など)
- 発情ストレスやマーキング、攻撃性の軽減
病気の予防効果は特に高く、たとえばメス犬は初回発情前に避妊手術を受けることで、乳腺腫瘍の発生リスクを大幅に下げることができます。
避妊・去勢のベストなタイミングは?
犬種や成長スピードによって多少前後しますが、一般的には生後6か月前後が目安です。
⬛ 小型犬の場合
- 生後5〜6か月頃が標準的な時期です。
- 初回発情が早めに来ることがあるため、早めの相談をおすすめします。
⬛ 中型〜大型犬の場合
- 成長がゆるやかなため、生後7〜10か月ごろに行うことが多いです。
- 骨の成長板が閉じるタイミングを見ながら決めることも。
獣医師によっては、骨格の発育や性格形成に影響が出にくい時期を見極めてアドバイスしてくれます。成長状況を確認しながら、手術の時期を相談するのが最善です。
乳歯っていつ抜ける?自然に抜けないとどうなるの?
犬の乳歯は人間と同じく、一時的な歯です。成長に伴って永久歯へと生え変わりますが、まれに**乳歯が抜けずに残る「乳歯遺残」**が起こることがあります。
⬛ 乳歯の生え変わり時期
- 生後4〜6か月頃から永久歯への生え替わりが始まります。
- 遅くとも生後7か月頃には乳歯は抜け終わるのが一般的です。
見分け方:乳歯が残っているかチェック!
乳歯遺残があるかどうかは、口の中をこまめに観察することが大切です。
⬛ チェックポイント
- 永久歯の横に、もう1本細くて白い歯が並んで生えている
- 犬歯や前歯に2本並んで見える歯がある(特に犬歯で多い)
- 歯の位置がずれている、噛み合わせが悪くなってきた
- 口臭が強くなった、ヨダレが増えた
見つけた場合は、放置せずに動物病院で診てもらいましょう。放置すると歯並びの異常や歯周病の原因になることがあります。
去勢・避妊手術と乳歯抜歯を一緒にできる?
はい、可能です。むしろ、1回の麻酔で両方済ませられるため、身体への負担や通院の手間も少なくなります。
たとえば、避妊手術のタイミングで乳歯がまだ残っている場合は、その場で抜歯処置を行うことができます。
まとめ:健康の第一歩は「正しいタイミング」と「早めの相談」
愛犬の健康と快適な生活のためには、去勢・避妊手術の時期や乳歯の状態を見逃さず、早めに動物病院で相談することが大切です。私たち獣医師は、ひとりひとりのわんちゃんに合ったベストな選択をサポートしています。
「そろそろ手術を考えているけど、いつがいいのかな?」「乳歯がまだ残っているかも?」と不安な方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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レラ動物病院
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