歯が全部なくなったら?犬や猫は大丈夫?

歯が全部なくなったら?犬や猫は大丈夫?

犬や猫の歯がすべて抜け落ちたり、治療で抜歯することになった場合、
「全部歯がなくなってしまって大丈夫なの?」と心配になる飼い主さんは多いです。

結論から言うと、歯がすべて無くなっても生きていくことは可能です。
ただし、生活のサポート食事の工夫がとても大切になります。

この記事では、

  • 歯が全部なくなったときに起こること
  • ケアで気をつけたいポイント
    について詳しく解説します!

1.犬や猫にとって歯は大切な道具

犬や猫にとって歯は、

  • ごはんをかみ砕く
  • 物を引っ張る
  • 攻撃や防御をする
    ために重要な役割を担っています。

しかし、現代の犬や猫たちは「獲物をとる」わけではありません。
人間が準備したごはんを食べる生活なので、歯がなくても命に関わることは少ないです。


2.歯がなくてもごはんは食べられる?

■ 食べ方は変わるけれど食事はできる

歯が全部ない場合でも、舌やあごを使って食べ物を飲み込むことができます。
特に柔らかいごはんや、ドライフードをふやかしたものなら、問題なく食べられる子が多いです。

【おすすめの食事方法】

  • ウェットフード(缶詰やパウチ)に切り替える
  • ドライフードをぬるま湯でふやかして与える
  • 小さくちぎったり、ミキサーでペースト状にする

無理に硬いものを与えると、舌や歯ぐきを傷つけてしまうため注意しましょう。


3.歯がないことで起こりうる問題点

歯が無いと、次のような小さなトラブルが起きることもあります。

【歯がないと困ること】

  • あごの骨が弱くなりやすい
  • 食べるスピードが遅くなる
  • 食べ物が口に残りやすい
  • 口臭が強くなる

特に**あごの骨(顎骨)**は、歯があることで刺激されて強く保たれています。
全部歯がなくなると、少しずつ骨が痩せていく傾向があるので、シニア期の健康チェックは欠かせません。


4.歯がない犬猫のケアで気をつけたいこと

歯がない子のために、日常生活で次のポイントに注意しましょう!

■ ① ごはんは食べやすい工夫を

  • 固いものは避ける
  • 水分量を増やして飲み込みやすくする
  • お皿を浅くして、食べやすくする

■ ② 口の中を清潔に保つ

歯がなくても、口腔ケアは必要です!
歯ぐきや舌に汚れがつくと、口臭や感染症のリスクが高まります。

【ケアの例】

  • 柔らかいガーゼで優しくふき取る
  • 口腔ケア用のウェットシートを使う
  • 口の中の観察を習慣づける

痛みがないか、赤みや腫れがないかも定期的にチェックしましょう。


5.歯を抜く決断は「生活の質」を守るため

歯を全部抜くという選択は、飼い主さんにとって大きな決断です。
しかし、多くの場合「痛みや感染症から解放する」ための治療の一環です。

ボロボロの歯を無理に残すよりも、
痛みがなくなり、元気にごはんを食べられるようになることの方が、犬や猫にとって幸せな選択かもしれません。

抜歯後、体調が良くなって性格が明るくなった子もたくさんいます。


まとめ

歯が全部なくなっても、犬や猫はちゃんと楽しく生きられます!
ただし、飼い主さんの工夫とサポートが大切です。

もし口のトラブルや歯の不安があれば、自己判断せず、動物病院で相談しましょう。
愛犬・愛猫がこれからも元気に笑顔で過ごせるよう、一緒にサポートしていきましょうね!✨

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