乳歯と大人の歯、どう見分ける?そのまま残っていても大丈夫?
「うちの子の歯、これって乳歯?それとも永久歯?」
「二枚歯みたいに見えるけど大丈夫?」
生後半年〜1歳ごろのワンちゃん・ネコちゃんに多いご相談です。
今回は、乳歯と大人の歯(永久歯)の見分け方や、注意すべきポイントを解説します。
通常の歯の生え変わりスケジュール
まずは、一般的な歯の生え変わりについてのおさらいです。
- 生後3〜4ヶ月ごろ:乳歯が生えそろう
- 生後5〜7ヶ月ごろ:乳歯が抜け、永久歯へと生え変わる
- 1歳前後:永久歯が完成(全て生えそろっている状態)
この期間に、乳歯がスムーズに抜けていくのが理想ですが、一部の子では乳歯が抜けずに残ることもあります。
乳歯と大人の歯、どう違う?
見た目だけでは分かりづらいですが、乳歯と永久歯には特徴的な違いがあります。
🦷 乳歯の特徴
- 細くて小さい
- やや青白く、透明感がある
- 根元がシャープでスッとしている
- 並びがやや不安定(グラつくことも)
🦷 永久歯の特徴
- 太くてしっかりしている
- やや黄みがかった白
- 表面に溝(歯の山と谷)がくっきりある
- 根元が太く、ぐらつかない
特に分かりやすいのは、「同じ場所に似たような歯が2本並んでいる」場合。
これは「乳歯が抜けずに、永久歯が横から生えてきてしまった=乳歯遺残」である可能性が高いです。
二枚歯のままだとどうなる?
「別に困ってないし、このままでもいいかな…」
と思うかもしれませんが、乳歯が残ったままだと以下のリスクがあります。
- 歯並びが悪くなる(咬み合わせのズレ)
- 歯と歯の間に汚れが溜まりやすくなる
- 若いうちから歯石や歯周病の原因に
- 永久歯が変な方向に伸びてしまうことも
特に小型犬や猫は顎のサイズに対して歯が多いため、影響を受けやすいです。
自分で見分けるのは難しい?
乳歯と永久歯の違いがあるとはいえ、素人目には判断が難しい場合がほとんどです。
一見すると1本に見えても、実は重なって生えていたり、歯茎の奥に残っていたりすることも。
また、「乳歯っぽいけど永久歯だった」という逆パターンもあるため、
ご自身で判断して抜こうとするのは絶対にNGです⚠️
1歳過ぎても乳歯が残っていたら?
一般的に、1歳を過ぎても乳歯が抜けていない場合は、自然には抜けにくいと考えられます。
そのため、歯並びや将来の口腔トラブルを防ぐためにも、獣医師による抜歯を検討することが多いです。
特に去勢・避妊手術の予定がある場合は、同時に乳歯抜歯を行うケースが非常に多いです。
麻酔のリスクを1回で済ませられるため、体への負担も少なくなります。
結論:気になったら、獣医師に診てもらいましょう
「この歯、乳歯かな?」
「見分けがつかないけど、どうしたらいい?」
「抜くべきか、様子を見てもいいのか判断できない…」
そんな時は、一度動物病院でお口の中をチェックしてもらうのが確実です。
獣医師が実際に歯の状態を見て、
✅ 永久歯が正常に生えているか
✅ 乳歯が残っているか
✅ 抜歯が必要か、経過観察で良いか
などを適切に判断いたします。
まとめ
✅ 乳歯は小さくて細く、永久歯より白っぽい
✅ 見た目だけでは判断が難しいことも
✅ 1歳を過ぎても乳歯が残っていたら要注意
✅ 二枚歯は歯並び・歯周病の原因になる
✅ 自己判断せず、獣医師に診てもらいましょう!
乳歯のチェックは、健康診断やワクチンのついででもOKです😊
気になる歯があれば、ぜひお気軽にスタッフへお声がけくださいね!
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レラ動物病院
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