歯石ってどうやって取るの?自宅でできる?プロに頼むべき?

歯石ってどうやって取るの?自宅でできる?プロに頼むべき?

ワンちゃんやネコちゃんのお口を覗いたとき、
「なんか歯が茶色い…」
「口臭が気になる…」
そんな風に感じたら、それは**“歯石”が溜まっているサインかもしれません。**

でも、「歯石って自宅で取れるの?」「病院に行かないとダメ?」と悩む方も多いのではないでしょうか。

今回は、歯石の正体から取り方、予防の方法まで、わかりやすく解説していきます!


歯石って何?

まずおさらいです。
歯石は、歯垢(プラーク)が唾液の成分と結びついて石のように固まったもの。

  • 歯垢(しこう)=食べかすや細菌のかたまり(白くて柔らかい)
  • 歯石(しせき)=歯垢が固まって石灰化したもの(黄色~茶色で固い)

歯垢は2~3日で歯石に変化するので、放置はNGです。


歯石は自宅で取れる?

❌ 基本的に“取れません”!

一度歯石になってしまうと、歯ブラシでは落ちません。
爪やスケーラー(金属の器具)で削りたくなる方もいますが…

⚠️ それ、実はとっても危険です!

  • 歯や歯茎を傷つけてしまう
  • 痛み・出血で嫌がるようになる
  • 無理に剥がすと歯が欠けることも
  • 中途半端に取ると、かえってバイ菌が入りやすくなる

つまり、自宅で歯石を取ろうとするのはリスクが高いのです。


歯石除去は動物病院で!安全で確実な方法とは?

✅ 歯石を取るには「スケーリング処置」が必要です

スケーリングとは、超音波や特殊な器具を使って、歯石を安全に除去する処置です。
基本的に、犬猫では全身麻酔が必要です。


歯石除去(スケーリング)の流れ

  1. 診察・血液検査などの事前チェック
     →麻酔に耐えられるか、体調や持病の有無を確認します。
  2. 全身麻酔をかけて処置開始
     →動物が動かないよう、安全に処置します。
  3. 歯石除去(超音波スケーラー使用)
     →歯の表面や歯周ポケットの中までしっかり清掃。
  4. ポリッシング(研磨処置)
     →歯の表面をツルツルにして再付着を予防。
  5. 必要に応じて抜歯や歯周治療
     →ぐらついている歯や、膿がたまっている歯があれば治療。
  6. 麻酔から覚めるまでしっかりモニター

「無麻酔スケーリング」は安全?

最近一部で耳にする「無麻酔で歯石除去します!」というサービス。
一見魅力的に見えるかもしれませんが、動物病院としてはおすすめできません。

  • 奥歯や歯周ポケットまでは処置できない
  • 歯の表面を傷つけて再石灰化しやすくなる
  • 痛みを我慢させてストレスになる
  • 歯石だけ取っても根本的な治療にならない

見た目だけキレイになっても、実は病気が進行している…ということもあるのです。


歯石をつけないためにできること

一番大事なのは「予防」!
歯石がつかないようにする日々のケアをご紹介します。

🪥 歯磨き習慣をつける

  • 理想は毎日!まずは週2~3回でもOK
  • 歯ブラシが難しければ、指に巻くガーゼや歯磨きシートからスタート

🦴 デンタルガム・ケアおやつを活用

  • 噛むことで汚れを落とし、歯垢の蓄積を減らせます
  • 添加物が少ない、獣医師推奨のものを選びましょう

🍽 デンタルフード・口腔ケアサプリも◎

  • 食事に含まれることで、無理なくケアできる方法です

🏥 定期的な口腔チェックを!

  • 歯石のつき具合や歯周病の有無を、定期的に診てもらいましょう(半年〜年1回が目安)

まとめ:歯石は“放っておかずに、プロに相談!”

✅ 歯石は一度ついたら自宅では取れない
✅ 無理な自己処理はかえって危険
✅ 安全に取るには、動物病院でのスケーリングが必要
✅ 歯磨き・ガム・フードなどで予防が何より大切!


🦷「ちょっと歯が黄ばんでるかな…?」
🐾「口臭が前より強くなった気がする…」

そんなときは、早めのチェックが健康のカギ!
気になる方は、ぜひお気軽に当院までご相談くださいね。

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レラ動物病院
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