歯が痛いとき、犬や猫はこんなしぐさを見せます
わんちゃんやねこちゃんは、痛いときに「ここが痛い」と言葉で伝えることはできません。
しかし、歯が痛いときには、特有のしぐさや行動でサインを出していることがあります。
今回は、飼い主さんが知っておきたい「歯の痛みのサイン」について、詳しくご紹介します。
歯が痛いときに見られる代表的なしぐさ
1. ごはんを食べづらそうにする
普段は勢いよく食べる子が、モタモタと時間をかけて食べたり、食べこぼしが増えたりすることがあります。
また、特にドライフード(カリカリ)を嫌がり、柔らかいごはんだけを選んで食べる場合は、歯の痛みを疑いましょう。
2. 片側だけで噛む
食事中によく観察すると、片側の歯だけを使って噛んでいることがあります。
これは、もう片方の歯や歯ぐきに痛みや違和感があるため、自然と痛くないほうで噛もうとするためです。
3. よだれが増える
歯の痛みがあると、口の中の炎症や不快感からよだれの量が増えることがあります。
特によだれに血が混じっていたり、異常なにおいがする場合は、かなり口内の状態が悪化している可能性があります。
4. 顔を触ると嫌がる
普段は触っても平気だったのに、頭や口の周りを触られるのを嫌がる、怒る、逃げるようになった場合も注意が必要です。
これは、触られることで痛みが強くなるからです。
5. 顔や目の下が腫れる
重度の歯周病や歯根膿瘍(歯の根元の感染)になると、目の下や頬がぽっこりと腫れることがあります。
この状態は放っておくと、皮膚が破れて膿が出ることもあり、早急な治療が必要です。
6. 口元を気にする
痛みや違和感があると、前足で口元をこする、何かを振り払うようなしぐさをすることがあります。
また、頻繁にあくびをしたり、口をくちゃくちゃ動かしている場合も、違和感のサインかもしれません。
7. 食欲低下や元気がない
歯の痛みがひどくなると、ごはんを食べなくなったり、元気がなくなったりします。
口の中の痛みが続くと、ストレスがたまり、体調全体にも影響を与えることがあります。
歯が痛いのを放置するとどうなる?
「食べてるから大丈夫」「少し元気ないだけかも」と様子を見てしまいがちですが、歯の痛みを放置するのはとても危険です。
放置していると…
- 歯周病が進行し、歯がぐらぐらして抜け落ちる
- 顎の骨が溶けて、骨折のリスクが高まる
- 感染が全身に広がり、心臓や腎臓にも悪影響を及ぼす
など、命にかかわる深刻な問題につながることもあります。
また、痛みで食べられないことが続くと、栄養失調や免疫力低下にもつながってしまいます。
こんなしぐさを見たら、早めに病院へ!
わんちゃん・ねこちゃんは、基本的に痛みを我慢する動物です。
そのため、目に見えるしぐさが出た時点で、かなり痛みが進んでいることが多いです。
見られるしぐさ | 考えられる問題 | 受診の目安 |
---|---|---|
片側だけで噛む | 歯の痛み・歯周病 | 早めに相談 |
よだれが増える | 口内炎・感染 | できるだけ早く |
顔の腫れ | 歯根膿瘍・重度歯周病 | 緊急受診レベル |
少しでも気になるしぐさがあれば、まずは動物病院で口の中をチェックしてもらいましょう。
まとめ:小さなサインを見逃さずに、早めのケアを!
わんちゃん・ねこちゃんの歯の痛みは、食事や生活の質(QOL)に直結します。
少しでも異変を感じたら、すぐに受診して、早期治療をしてあげることが大切です。
歯みがきや定期的な口腔ケアで、健康な歯を守っていきましょう!
もし口のチェックや歯みがきについて不安があれば、いつでもご相談くださいね😊
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レラ動物病院
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