歯みがき中に血が出た!どうすればいい?
愛犬・愛猫の歯みがきをしていると、たまに「血が出た!」という経験をされた飼い主さんもいるのではないでしょうか?
心配になりますよね。「やり方が悪かったのかな?」「痛かったのかな?」と不安になる気持ち、とてもよくわかります。
今回は、歯みがき中の出血の原因と対処法、そして動物病院へ相談すべきかの判断基準について詳しくお伝えします。
出血の原因① 歯周病のサインかも?
歯みがきで出血が見られる場合、最もよくあるのが歯ぐきの炎症です。
犬や猫も、人と同じように**歯周病(歯肉炎・歯周炎)**になります。
歯周病になると、歯ぐきが赤く腫れ、ちょっと歯ブラシが触れただけでも出血しやすくなります。
しかも、見た目では軽そうに見えても、口の中はかなり進行しているケースも少なくありません。
特に、口臭が強くなってきた場合は要注意。
「ちょっとクサいな」と感じた時点で、すでに歯周病が進んでいる可能性があります。
出血の原因② 歯みがきのやり方・道具が合っていない
出血は、歯周病以外にも歯みがき方法そのものが原因になっていることも。
たとえば…
- 力を入れすぎて磨いている
- 硬い毛の歯ブラシを使っている
- 大きすぎる歯ブラシで無理に奥まで入れている
これらが原因で、健康な歯ぐきでも擦れて傷ついてしまうことがあります。
犬や猫の歯ぐきは人よりもずっとデリケート。
歯ブラシは「やわらかめ」で、「小さなヘッド」のものを選びましょう。
また、子犬・子猫であれば、乳歯が抜ける途中で出血していることもあります。
出血したときの正しい対応
歯みがき中に出血が見られたら、まずはその日は歯みがきを中止してください。
無理に続けると、わんちゃん・ねこちゃんが痛がったり、歯みがきそのものが嫌いになってしまいます。
そして、以下のポイントを観察してみましょう。
- 出血はどれくらい続いたか
- 血の量は多いか、少ないか
- 食欲や元気に変化はあるか
- 他にも出血している部位はないか
血がすぐに止まり、元気や食欲に問題がなければ、軽い炎症や傷であることが多いです。
ただし、毎回同じところから出血する、血の量が多い、歯がぐらついている、顔が腫れてきたなどの場合は、早めに動物病院で診てもらいましょう。
出血があるときも歯みがきは続けていいの?
基本的には「出血=歯みがき中止」ではありません。
むしろ、歯周病の早期発見になったという意味では、良いきっかけとも言えます。
出血が見られた場合でも、出血部位を避けて、他の健康な歯だけをやさしくケアすることは可能です。
歯ブラシが難しい時は、ガーゼやデンタルシートに切り替えて、歯ぐきの負担を減らすこともできます。
特に、歯周病の予防や初期ケアでは、やさしい継続が何より大切です。
歯みがきが難しいときの代替ケア
どうしても嫌がる、痛がる、出血しやすいなどで歯ブラシが難しい場合は、以下の方法もおすすめです。
- デンタルガーゼでやさしく拭く
- 犬猫用デンタルジェルやスプレーを併用する
- おやつタイプの歯みがきガムを取り入れる(ただしカロリーに注意)
ただし、どの方法も「完璧に歯石を防げるわけではない」ため、やはり最終的には動物病院での定期的な歯科チェックがおすすめです。
まとめ:出血は放置せず、サインと受け止めて
歯みがき中の出血は、単なるこすりすぎや一時的な刺激のこともありますが、歯周病の初期サインであることも少なくありません。
状況 | 対応 |
---|---|
少量で一時的な出血 | 無理せず中止し、様子を見る。次回はやさしく。 |
出血が繰り返される | 歯周病や炎症の可能性あり。病院で診察を。 |
痛がる、口臭、歯がぐらつく | 早期治療が必要。すぐに受診を。 |
「気になったら、すぐ相談」これが歯の健康を守る第一歩です。
大切な家族の健康のために、無理せず、楽しく続けられるケアを一緒に考えていきましょう😊
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