歯みがきって必要?愛犬・愛猫の歯を守るために今できること
「動物に歯みがき?必要なの?」
「うちの子、歯みがきなんてさせてくれない…」
そう思っている飼い主さん、実はとても多いです。
ですが、犬や猫も人間と同じように“歯周病”になります。
そして、歯周病は放っておくと全身の健康に影響を与える怖い病気なんです。
今回は、動物にとっての歯みがきの必要性や、始め方、続け方について解説します。
歯みがきが必要な理由
◆ 犬・猫も歯周病になる
3歳以上の犬の約8割が歯周病というデータもあります。
歯周病は、歯と歯ぐきの間にたまった歯垢や歯石が原因で炎症が起きる病気です。
進行すると…
- 歯がグラグラする・抜ける
- 顎の骨が溶ける
- 顔が腫れる・膿が出る
- 食べづらくなり、体重が減る
さらに、歯周病菌が血液に乗って心臓・腎臓・肝臓に悪影響を及ぼすこともあります。
◆ 食べカスが数日で歯石に!
犬や猫の口の中はアルカリ性で、歯垢が歯石に変わるスピードがとても早いです。
なんと3日ほどで歯石化すると言われています。
一度歯石になってしまうと、自宅でのケアでは除去できず、病院で麻酔下のスケーリングが必要になります。
歯みがき、いつから始める?
結論から言うと、「なるべく早く」始めるのが理想です。
子犬・子猫のうちから「口を触られること」に慣れさせておくと、将来的にスムーズに歯みがきができます。
でも、大人になってからでも大丈夫。
焦らず、段階を踏んで慣らしていくことで、どんな子でも少しずつ受け入れてくれるようになります。
歯みがきの始め方・ステップ
ステップ1:口を触る練習から
いきなり歯ブラシを入れようとすると嫌がるので、まずは口元や唇を優しく触る練習から始めましょう。
触れたらおやつをあげるなど、良いイメージを持たせることが大切です。
ステップ2:ガーゼや歯みがきシートを使う
次に、ガーゼや指サック型の歯みがきシートで歯を軽くこすってみましょう。
この段階で、歯や歯ぐきに慣れてもらいます。
ステップ3:歯ブラシを使ってみる
慣れてきたら、犬・猫用の柔らかい歯ブラシを使ってみましょう。
ポイントは「全部の歯を1日でやろうとしないこと」。
今日は右側、明日は左側…と、少しずつでも継続が大切です。
歯みがきがどうしても難しい場合は?
もちろん、どうしても口を触れなかったり、ストレスを感じやすい子もいます。
その場合は、以下のような補助的なケアを取り入れてみましょう👇
- デンタルガムや噛むおもちゃ(※硬すぎないものを選ぶ)
- 歯みがきペーストやジェル(味付きのものもあり)
- 飲み水に混ぜるデンタルリキッド
- 口腔用スプレー
ただし、これらはあくまでも補助的なものです。
可能であれば歯みがきとの併用がおすすめです。
動物病院でできること
当院では、
- 歯みがきのやり方のアドバイス
- 歯のチェック(歯石や歯周病の有無)
- 麻酔下でのスケーリング(歯石除去)
- 抜歯や治療が必要な歯の処置
など、歯に関するご相談・処置も行っています。
「歯みがきを始めたいけどやり方がわからない…」
「口がくさい」「歯石がついている気がする」
そんな時は、お気軽にご相談ください!
まとめ:歯みがきで守れる健康がある
✅ 犬・猫も歯周病になる!
✅ 毎日の歯みがきが最大の予防
✅ 焦らず少しずつ慣らすことがコツ
✅ 歯ブラシが無理でも他の方法を取り入れて
✅ 気になる症状は早めに動物病院へ!
**“一生自分の歯でごはんを楽しめる”**ように、
今からできるケア、はじめてみませんか?
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レラ動物病院
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