犬や猫の声がかすれる原因は腫瘍かも?

犬や猫の声がかすれる原因は腫瘍かも?

犬や猫の鳴き声がかすれたり、小さくなったりすることがあります。加齢や一時的な喉の炎症で起こることもありますが、声の異常が長引く場合は、腫瘍の可能性も考えられます。本記事では、犬や猫の声がかすれる原因や、特に注意すべき腫瘍について詳しく解説します。


声がかすれる主な原因

1. 喉頭炎・気管炎

ウイルスや細菌感染、アレルギーなどにより喉頭や気管に炎症が起こると、声がかすれることがあります。一時的なものであれば、炎症が治まると回復します。

2. 声帯の麻痺(喉頭麻痺)

神経の異常により声帯が正常に動かなくなる病気です。大型犬に多く見られ、呼吸時にゼーゼーと音がすることもあります。

3. 腫瘍(喉頭・気管・甲状腺・肺)

声の変化が長期間続く場合、喉頭や気管、甲状腺、肺の腫瘍が関与している可能性があります。特に高齢の犬や猫では注意が必要です。


腫瘍による声の変化の特徴

腫瘍が原因で声がかすれる場合、次のような症状が見られることがあります。

  • 声がかすれて出にくい
  • 吠えたり鳴いたりする頻度が減る
  • 息が荒くなったり、ゼーゼー音がする
  • 食事や水を飲むときにむせる
  • 体重減少や元気がなくなる

特にこれらの症状が数週間以上続く場合は、早めに動物病院を受診しましょう。


声がかすれる原因となる主な腫瘍

1. 喉頭腫瘍

喉の周囲に腫瘍ができると、声帯が正常に動かなくなり、声がかすれる原因になります。良性腫瘍もありますが、悪性の場合は進行が早いため注意が必要です。

2. 甲状腺腫瘍

甲状腺に腫瘍ができると、周囲の組織を圧迫し、声の異常や呼吸のしづらさを引き起こすことがあります。特に犬では悪性の甲状腺腫瘍が多く見られます。

3. 肺腫瘍

肺に腫瘍ができると、気管を圧迫して声の異常を引き起こすことがあります。咳が増えたり、呼吸が苦しそうになることが特徴です。


診断方法

声がかすれる原因を特定するためには、以下のような検査が行われます。

  • 視診・触診:喉や首の腫れを確認
  • X線検査(レントゲン):肺や気管の異常をチェック
  • 超音波検査:甲状腺や周囲の組織の状態を確認
  • CT・MRI検査:腫瘍の広がりを詳しく調べる
  • 生検(組織検査):腫瘍が良性か悪性かを判断

治療方法

腫瘍の種類や進行具合によって、治療法が異なります。

1. 外科手術

手術によって腫瘍を摘出する方法です。腫瘍が小さい場合は、手術で完治することもあります。

2. 放射線治療

手術が難しい場合や、悪性腫瘍で広がりがある場合に行われます。

3. 抗がん剤治療

腫瘍の種類によっては、抗がん剤を用いた治療が有効です。

4. 緩和ケア

進行がんの場合、痛みを抑えたり呼吸を楽にするための対症療法を行います。


予防と早期発見の重要性

腫瘍の発生を完全に防ぐことは難しいですが、早期発見によって治療の成功率が高まります。

  • 定期的な健康診断を受ける
  • 声の異常や呼吸の変化に気を配る
  • 生活環境を清潔にし、受動喫煙を避ける

まとめ

犬や猫の声がかすれる原因はさまざまですが、長引く場合は腫瘍の可能性も考えられます。特に高齢のペットでは注意が必要です。

当院では、最新の診断機器を用いた検査と治療を行っております。愛犬や愛猫の声の異常が気になる場合は、お気軽にご相談ください!

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