高齢の犬や猫は骨折しやすい?加齢による影響と予防策

高齢の犬や猫は骨折しやすい?加齢による影響と予防策

ペットも人間と同じように加齢とともに体に変化が現れます。特に、高齢の犬や猫では筋肉が衰え、骨の強度も低下するため、ちょっとした衝撃や転倒で骨折しやすくなります。今回は、高齢の犬や猫が骨折しやすくなる原因や予防策について解説します。


高齢の犬や猫が骨折しやすい理由

1. 筋肉量の減少

加齢によって筋肉量が減少すると、関節や骨を支える力が弱まり、バランスを崩しやすくなります。その結果、転倒や着地の失敗による骨折のリスクが高まります。

2. 骨密度の低下

高齢になると、骨の再生速度が遅くなり、骨密度が低下します。特に、カルシウム不足や運動不足のペットは、骨がもろくなり、ちょっとした衝撃でも折れてしまうことがあります。

3. 関節炎や関節疾患

高齢の犬や猫は関節炎を発症しやすく、関節の動きが悪くなることで歩行が不安定になります。関節の痛みをかばうことで不自然な歩き方になり、転倒のリスクが高まります。

4. 神経機能の低下

加齢によって神経機能が低下し、反射やバランスを保つ能力が衰えます。そのため、足元が滑りやすい場所や段差でつまずきやすくなります。


骨折しやすい犬種・猫種

高齢になるとすべての犬猫が骨折のリスクを抱えますが、特に以下の犬種・猫種は注意が必要です。

小型犬種

  • チワワ
  • ポメラニアン
  • トイプードル
  • ヨークシャー・テリア
  • ダックスフンド(椎間板ヘルニアと併発することも)

大型犬種

  • ゴールデン・レトリーバー
  • ラブラドール・レトリーバー
  • ジャーマン・シェパード

好発猫種

  • メインクーン
  • ノルウェージャン・フォレスト・キャット
  • ペルシャ

小型犬は骨が細く、大型犬は体重が重いため、それぞれ骨折のリスクが異なります。また、長毛種の猫は毛で足元が見えにくく、転倒しやすいこともあります。


高齢犬猫の骨折を予防する方法

1. 適度な運動

適度な運動は、筋肉を維持し、骨を強くするために重要です。散歩や軽い遊びを日課にすることで、筋力低下を防ぎましょう。

2. バランスの取れた食事

高齢犬や猫には、カルシウムやビタミンDが豊富な食事を与えることが大切です。獣医師と相談しながら、適切なフードを選びましょう。

3. 滑りにくい環境を整える

フローリングなど滑りやすい床には、カーペットやマットを敷くと足元の安定感が増します。特に階段や段差のある場所では、滑り止め対策を行いましょう。

4. 定期的な健康診断

定期的に獣医師の診察を受けることで、骨密度や関節の状態をチェックできます。早期に異常を発見すれば、適切なケアを受けることができます。


まとめ

高齢の犬や猫は、筋肉量の減少や骨密度の低下により、骨折しやすくなります。適度な運動や栄養管理、住環境の改善などで、骨折のリスクを減らすことが可能です。大切なペットが健康で快適に過ごせるよう、日々のケアを心がけましょう。

当院では、高齢のペットの健康管理についてのご相談を受け付けております。気になる症状がある場合は、お気軽にご相談ください!

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