犬の椎間板ヘルニアかもしれない?【症状と受診のタイミング】
札幌市のレラ動物病院です🐶
いつも元気に走っている姿とは一変、動かなくなった・痛そうに鳴いている・・・など心配な飼い主さんへ。
今回は『椎間板ヘルニア』ついて詳しく解説します。
犬の健康を守るために、飼い主として注意しておきたい病気の一つが「椎間板ヘルニア」です。特にダックスフンドやコーギーなどの胴長短足の犬種は発症リスクが高く、早期発見・早期治療が重要です。本記事では、椎間板ヘルニアの症状や、動物病院を受診するタイミングについて詳しく解説します。
椎間板ヘルニアとは?
椎間板ヘルニアは、背骨(脊椎)の間にある「椎間板」が変性し、神経を圧迫する病気です。これにより、痛みや麻痺などの症状が現れることがあります。進行すると、歩行困難や排泄障害を引き起こすこともあり、最悪の場合、下半身が完全に麻痺してしまうこともあります。
椎間板ヘルニアの主な症状
以下のような症状が見られる場合は、椎間板ヘルニアの可能性があります。
■ 初期症状
- 背中を触ると嫌がる、痛がる
- 元気がなく、じっとしていることが多い
- 階段の上り下りやジャンプを嫌がる
- 歩き方がぎこちない、ふらつく
■ 中期症状
- 足を引きずるようになる
- 後ろ足の力が弱くなり、立ち上がるのが難しい
- 排泄のコントロールが難しくなる(おもらしをする)
■ 重度の症状
- 後ろ足が完全に麻痺する
- 痛みを感じなくなる
- 自力で排泄できなくなる
このような症状が見られた場合は、速やかに動物病院を受診しましょう。
受診のタイミング
症状の進行度によって、受診のタイミングが異なります。
■ すぐに受診すべきケース
- 突然、後ろ足が動かなくなった
- 強い痛みを感じて鳴き続ける
- おもらしを頻繁にするようになった
このような場合は、早急に動物病院を受診し、適切な診断と治療を受ける必要があります。時間が経つほど回復が難しくなるため、迅速な対応が求められます。
■ できるだけ早く受診した方が良いケース
- 背中を触ると痛がる
- 歩き方が不自然になった
- 階段やジャンプを避けるようになった
初期症状の段階で治療を開始すれば、内科的治療(薬やリハビリ)で改善することも多く、手術の必要がなくなる可能性があります。
治療方法
椎間板ヘルニアの治療には、以下の方法があります。
■ 内科的治療(軽度~中度の症状)
- 安静(ケージレスト)
- 消炎鎮痛剤の投与
- リハビリテーション(マッサージや水中療法など)
■ 外科的治療(重度の症状)
- 手術による神経圧迫の除去
- 手術後のリハビリが重要
軽度のうちに治療を始めることで、手術を回避できる可能性が高まります。
椎間板ヘルニアを予防するために
発症を予防するためには、以下の点に注意しましょう。
- 適切な体重管理:肥満は背骨に負担をかけるため、適正体重を維持する。
- 段差を避ける:階段やソファの上り下りを控える。スロープを活用するのも有効。
- 無理な運動をさせない:過度なジャンプや急なダッシュを控える。
- 適度な運動:筋力を維持するための軽い運動を取り入れる。
まとめ
椎間板ヘルニアは、早期発見と適切な治療が重要な病気です。特に、ダックスフンドやコーギーなどの犬種はリスクが高いため、日頃から愛犬の様子をよく観察し、異変を感じたら早めに動物病院を受診しましょう。
健康な毎日を過ごせるよう、飼い主としてできる限りのケアを心がけましょう🐶
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